大阪メトロアドエラは、2024年6月12日に開催された「デジタルサイネージアワード2024」において、「生成AIによるクリエイティブで駅メディアを対象にしたVR(仮想現実)アイトラッキング調査」が高く評価され、優秀賞を受賞しました。
デジタルサイネージアワード2024について
デジタルサイネージアワードは、一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアムが主催する、デジタルサイネージ関連の優れた作品を表彰するイベントです。2024年4月10日から5月10日まで作品の公募が行われ、6月12日に審査発表会が開催されました。今年からは新たにXR(クロスリアリティ)部門が追加され、リアルロケーションを超えた新しいデジタルサイネージの可能性を追求する作品も募集されました。
受賞プロジェクトについて
大阪メトロアドエラの受賞プロジェクトは、生成AIを用いて設計されたクリエイティブとVR技術を活用したアイトラッキング調査です。VR環境で梅田駅を再現し、被験者にVRヘッドセットを着用させて広告の視認性を測定しました。この方法により、実際の駅環境と同等の条件下で広告の注目度や効果を詳細に分析できるだけでなく、VR技術を活用することで現実世界の制約を超えた環境でのデータ取得が可能となりました。
審査員のコメント
審査会では以下のような評価が寄せられました。
「視聴率を眼球で測定し、正確な数値化をする!が日本国内でもここまで進化したこととに感銘を受けました。」
「サイネージとXRの組み合わせ方が非常に巧妙で、今後のデジタルサイネージ市場に新しいアプローチをもたらす可能性を感じました。」
「調査だけでなく、リアル世界とバーチャル世界の両方に広告を展開する『デジタルツインサイネージ』のメニューもあると面白い興味深い。」
調査の特徴と評価
VR環境でのアイトラッキング調査により、被験者の安全とプライバシーを保護しつつ、現実に近い環境を模倣してデータを収集できます。特に、動画コンテンツは静止画に比べて視認率が2.3倍高く、広告の視認時間も長くなることが明らかになりました。これにより、広告クリエイティブの視認性を最適化し、効果的なメディアプランの策定に貢献することが期待されます。また、さまざまな広告の視認性を測定し、それに基づいた戦略的な広告配置が可能になります。
今回の受賞は、通常リアルのデジタルサイネージや広告クリエイティブが評価される中で、調査プロジェクトが高く評価された点が特に注目されます。これは、デジタルサイネージの視認性を向上させる新たな手法として認識されただけでなく、ARF(Advertising Research Foundation)が広告効果の最適化と最大化のために進めているアテンション指標とその測定に関連していくため、日本の広告業界全体に新しい視点と可能性をもたらすでしょう。
大阪メトロアドエラは今後も、最新技術を駆使してOOH広告のアテンションを高め、効果的な広告手法を開発していきます。