GroupMは最新の予測レポートで、2023年の全世界の広告費が5.8%増加し、8890億ドルに達すると見込んでいます。2024年はわずかな減速、5.3%の成長を予測し、今後5年間での年間成長率は5.6%になると予想しています。2024年の全世界の成長率の鈍化は、高まる金利や物価がビジネスに影響を及ぼすことや中国市場の不確実性が原因とされています。
特に注目すべきは、英国が日本を抜き、アメリカと中国に次ぐ世界第3位の広告市場に浮上したことです。これにより、日本の広告市場は世界4位へと後退しました。英国市場は、デジタル広告(リテールメディアやSNS、YouTubeなどを含む)に大きく傾倒しており、2024年には英国の広告収入の82.5%をデジタルが占めると予想されています。
GroupMの予測によると、グローバルの広告市場全体の成長率は、デジタルの支配がさらに顕著になるとされています。デジタル市場は2028年までに、2022年の広告業界全体よりも大きくなると予想されています。
GroupMは、OOH(Out of Home)広告市場は、2023年に10.3%成長と他のメディアと比較しても高い成長を予測しています。これは旅行や空港広告の復活、デジタルOOHの成長によるものです。しかし、GroupMはこのセグメントがコロナ前の水準に完全に戻るまでには時間がかかるという見解を示しています。また、デジタルOOHのような新しい分野の成長がOOH市場の将来的な潜在性を示しています。
今後、電通グループから発表される「世界の広告費成長率予測」にも注目したいと思います。
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