「The Drum Awards」アウト・オブ・ホームのノミネート作品から今回は、「Small Budget」と「OOH for good」カテゴリーにノミネートされたマイクロソフト社の英国手話を使ったデジタルOOH、「Use of Programmatic – New for 2022」のファイナリスト6作品のうち2作品を紹介します。
フジテレビ系「木曜劇場」にて10月から放送中のテレビドラマ『silent』(サイレント)で出演者の“手話”の演技が注目されていますね。手話も音声言語と同じように世界共通ではなく、日本には日本手話という日本固有の言語が、英語でもアメリカでは米国手話、イギリスでは英国手話という別の言語が用いられています。
英国手話は、英国に住む87,000人のろう者が第一言語として使用していますが、多くのろう者が必要な情報やサービスにアクセスできないのが現状だそうです。
マイクロソフトは、イノベーションにおけるアクセシビリティの重要性を強調するため、英国手話を用いたデジタルOOHキャンペーンを、英国の主要鉄道駅で掲出しました。
DOOHに英国手話通訳の女性が手話をしている10秒間の映像を表示し、「私たちが力を合わせれば、誰にとってもより良い、アクセスしやすい世界を作ることができます」というストーリーは、LinkedInで115,000以上のビューを獲得し、他のSNSでも共有、英国や世界の広告業界紙にも記事掲載され、マイクロソフトのウェブサイトへの訪問者数が大幅に増加したそうです。
プログラマティックDOOHでは、
飛行機に代わるサステナブルな旅行サービスを提供するイギリスの鉄道事業者『Lumo』は、ブランディング・キャンペーンを鉄道、ロンドン地下鉄、道路沿いのDOOH広告で展開しました。
潜在的な航空旅行者をターゲットに、フライトのライブデータを組合せ、ターゲットが航空旅行を考えている瞬間にOOH広告を配信したようです。
ブランドアップリフト調査の結果、69%がキャンペーンに好感を持ち、12%がアイルランドへの旅行を計画しているという結果が得られたそうです。