「駅に広告は設置できるの?」
「駅広告の種類を知りたい」
「商品やサービスを効果的に宣伝したい」
今回は駅広告について解説します。
駅に企業・サービスを宣伝する広告を設置することは可能です。
しかし、適切な運用方法を知らないと、費用や時間を無駄にすることになりかねません。
そのため自社に適した広告や運用方法を知り、PRすることが大切です。
本記事では、以下の内容について解説します。
駅広告の種類
効果的な駅広告の活用方法
駅広告を出稿する際の注意点
成功事例から学ぶ駅広告の効果
最後まで読めば、駅広告の適切な運用方法がわかり、企業やサービスをうまく宣伝できるようになるでしょう。
駅広告について気になる方は、ご覧ください。
駅広告の概要について、以下の4つの観点から解説します。
駅広告のメリット
駅広告が注目される理由
地域密着型広告としての駅広告
駅広告の影響力
詳細に解説するので、駅広告についてしっかり理解しましょう。
駅広告にはさまざまなメリットがあります。
以下は駅広告を利用した際に、期待できるメリットを表したものです。
エリアターゲティング
反復訴求効果
高い信頼性
駅は地域に住む人が頻繁に訪れます。
そのため、宣伝したい地域住民に継続的にPRすることが可能です。
さらに駅は市外からも特定の通勤者が何度も訪れるため、駅広告を利用すれば訴求したいターゲットに連続で広報できます。
また、駅自体が公共交通機関であり信頼性が抜群です。
駅に広告を出稿できれば、企業の評価やブランド力が向上するでしょう。
このように駅に広告を出稿すると、さまざまなメリットが期待できます。
駅広告は、多様なフォーマットや鮮明なデザインで訴求することが可能です。
駅自体が広く、機能が充実しているため華やかな広告も出稿できます。
実際に、大型ポスターや動画広告などを出稿することも可能です。
そのため、駅広告には宣伝したいサービスに合わせてPRできる強みがあります。
美容広告を出稿する際に、Web上で確認しにくい施術経過を動画で公開すれば多くの人が安心できるでしょう。
また、商品PRで「期間限定」や「初回無料」などの特定のテキストを強調したいときに、駅の広さを利用して目立たせることが可能です。
サービスに合わせて、適した広告で宣伝できる強みが駅広告が注目される理由です。
駅広告は、地域の店舗や名物のPRにも適しています。
例えば、最近風邪気味の方がいるとしましょう。
駅広告で周辺のクリニックをPRしていれば、クリニックへの来訪率が上昇する可能性があります。
また地域の名物を広報することで、遠方から訪れた方が、小腹が空いたタイミングで名物を購入するかもしれません。
地方の売上に貢献する地域密着型広告として機能する特徴もあります。
駅広告は利用できれば大幅な影響力を期待できます。
例えば、駅や電車内の広告を特定の1社でジャックしたとしましょう。
強烈なインパクトを与えるだけでなく駅自身の信頼性が高いため、企業に対して「人気がある」「ブランド力がある」などのイメージを付与できます。
加えて、SNSで拡散されても駅が身近な存在であるため、違和感を感じることなく訴求することが可能です。
駅広告を利用すれば訴求が難しいサービスでも安心してPRできるうえに、大きな印象を与えられます。
駅広告は、絶大な影響力が見込まれる広報手段です。
駅広告を出稿する際に「どの広告を利用すればよいのか」迷う方も多いでしょう。駅広告には、以下のようにさまざまな種類があります。
看板広告
駅貼りポスター
SP広告
駅デジタルサイネージ
それぞれの特徴を解説するので、広告選びの参考にしてみてください。
看板広告とは、駅のホーム内や通路に設置される広告のことです。
以下は、Osaka Metro駅の看板広告の一例です。
6〜12ヶ月などの長期で掲載される特徴があります。
そのため、特定の駅利用者に対して長期的にPRする際におすすめです。
地域の大学や施設などを宣伝する際に、看板広告は有効です。
また、看板広告は長期掲載を前提にした料金設定であるため、半年以上広報する際は看板広告を活用するとお得に利用できます。
駅貼りポスターは駅のさまざまな場所に設置できる広告で、改札や通路などの人目が付きやすい場所にも掲示されます。
看板広告とは異なり、1週間という短い期間で掲載することが可能です。
広告の大きさは、B2(515mm×728mm)〜B0(1,030mm×1,456mm)サイズになります。
複数の駅に同時掲載したり、ひとつの駅に同じ広告を何枚も設置したりすることも可能です。
そのため、商品やサービスの認知度拡大に適している広告です。
また期間の短さや自由な掲載方法から、お試しで商品を宣伝したい方にも適しています。
SP広告とはセールスプロモーション広告のことで、販売促進を目的にしています。
期間は1週間〜1ヶ月程度のものが多いです。
壁や柱・天井などさまざまな場所に設置できます。
SP広告は販売を目的にしているため、視聴者の購買意欲をかき立てることが重要です。
「〇日までは50%オフ」や「初回無料」などのお得な情報を掲載しましょう。
また、広告のもとで試食やサンプリングの配布なども行うと、販売力が高まるためおすすめです。
商品・サービスを短期間で売り込む際に、適している広告です。
デジタルサイネージとは、主にディスプレイに動画を掲載し宣伝する手法を指します。
映像であるため、画像よりも多くの情報を伝えることが可能です。
さらに、曜日や時間帯によって宣伝する内容を変えられるため、ターゲットに即した訴求ができます。
例えば新サービスを紹介する際は、動画で紹介したほうがサービスについて深く知ってもらえるでしょう。
また、平日は仕事の疲れが取れるドリンクを紹介して、休日は家族全員で楽しめる食べ物を訴求するといった使い分けも可能です。
動画で宣伝する場合は、デジタルサイネージを検討してみましょう。
駅広告の効果的な活用方法は、以下の5つです。
ターゲット層の特定
訴求ポイントの明確化
クリエイティブなデザイン
広告の更新頻度
費用対効果の検証
それぞれ詳細に解説するので、駅広告を利用する際に取り入れてみてください。
駅広告を利用する際は、ターゲット層を決めることが大切です。
ターゲットがわかれば視聴者に即した宣伝ができ、訴求力が高まります。
ターゲットを特定する際は、以下の点を明確にしましょう。
年齢
性別
職業
駅を利用する時間帯
上記を決めれば、宣伝したい視聴者像が明確に見えてきます。
ターゲットごとの訴求方法の例は、以下のとおりです。
ターゲット
訴求方法
通勤者
通勤時間帯に合わせて短く訴求する
高齢者
大きな字とハッキリしたデザインで訴求する
ラーメンを食べたい人
平日の夜の時間帯に訴求する
タクシーを探している人
金曜の飲み会終わりの時間帯に訴求する
宣伝したい層を決めれば効果的に訴求できるため、ターゲットを明確にしましょう。
訴求ポイントを明確にすれば、強調すべき部分がわかります。
例えば地域の名物を紹介したい場合、商品を目立たせる必要があります。
さらに赤やオレンジ色は食欲を刺激させるため、赤ベースの色で宣伝したほうがよいことを判断可能です。
逆に青や紫色のデザインは、食欲を低下させてしまうためおすすめできません。
訴求ポイントを明確にすれば、駅広告で効果的にPRすることが可能です。
クリエイティブなデザインを取り入れれば、多くの人から注目されます。
加えて、現在はSNSが主流になっており、SNSに掲載されるような話題性を持つことが大切です。
クリエイティブに富むデザインにすれば、SNSで拡散され訴求力が上昇するでしょう。
話題性を持たせる方法として、以下の手法があります。
季節やイベント限定のデザインにする
実物よりも大きくして紹介する
ユニークなストーリーにする
イメージとかけ離れた商品とコラボする
独自のクリエイティブデザインにすれば、多くの人から注目され宣伝力が高まります。
広告ごとの適切な更新頻度を使い分けましょう。
広告の種類・内容ごとに更新しないと、費用を無駄にしてしまう恐れがあります。
また、広告を更新する度に新しいサービスを宣伝すれば、新規顧客を得られやすくなります。
キャンペーンの期限や定められた期間ごとに、広告を更新することが大切です。
また、駅広告は掲載するまでに問い合わせから審査まで多くの工程を要します。
1ヶ月以上前に問い合わせておくと、予定通り掲載できる傾向があるためおすすめです。
費用対効果を検証すれば、分析によって成約率の向上が見込めます。
例えば、設置した場所ごとにアンケートを実施したとしましょう。
A地点では「100人中80人が広告を見た記憶がある」と答えた一方で、B地点では「100人中50人が記憶にある」と答えたとします。
その場合、宣伝に力を入れたいサービスをA地点でPRしたほうがよいことを判断できます。
また、広告ごとにかけた費用に対しての売上を計算すれば、自社に合った運用方法がわかり収益率が向上するでしょう。
駅広告を活用する度に費用対効果を検証することが大切です。
なお、費用対効果は専用のツールを使って検証できます。
実際に駅広告を出稿する方は、以下の5つに注意してください。
契約期間と費用
広告スペースの選定
競合他社の存在
駅利用者の動向分析
法令遵守の確認
それぞれ詳細に解説します。
広告によって契約期間・費用は異なります。
広告ごとの一般的な契約期間や費用の内訳は、以下のとおりです。
広告の種類 |
費用 |
期間 |
ポスター広告 |
約2万円〜 |
基本1週間 |
大型広告 |
約17万円〜 |
1週間〜 |
デジタルサイネージ広告 |
約9万円〜 |
1週間〜1ヶ月 |
契約期間や費用によってスケジュールや企業の取るべき戦略が決まります。
駅ごとの出稿費用や期間は、以下のサイトで確かめられるため確認してみましょう。
参照元:オーマッチ|駅の広告メディア一覧
宣伝したいターゲットが訪れる場所に広告を設置しないと、費用を無駄にしかねません。
例えば、タクシー乗り場に飲食店の広告を掲載しても、飲み会が終わっている可能性が高く、効果的に集客できないでしょう。
しかし、フードコートの近くや総合案内所に広告を設置すれば、多くのお客様が訪れるかもしれません。
また、企業や大学の募集をする際は、改札や電車内に設置すれば必要なターゲットに効果的に広報できます。
内容に沿って広告スペースを決めることが大切です。
駅広告を利用する際は、競合がどういった広告を出しているのか把握しましょう。
競合と同じようなサービスを宣伝した場合、顧客が分散し、思うような収益が見込めない恐れがあります。
また、競合他社を分析することで、自社の強みが明確になります。
例えば、同じ和菓子ジャンルでも競合が高齢者を対象にしていた場合、子ども向けの商品を宣伝してもよいでしょう。
競合を分析する際は以下の点を確認すると、概要を把握しやすいためおすすめです。
提供しているサービス
対象の顧客年齢
価格
広告デザイン
宣伝方法
競合他社について把握し、別の角度から訴求できるように努めましょう。
駅利用者の動向を分析できれば、利用者数や顧客に合わせた広報ができます。
例えば、乗車人員が多ければ降車人員も多く、帰路に適した商品を訴求すれば販売力が上昇するでしょう。
また、駅利用者の分析によって、地域ごとに栄えている場所がわかります。
栄えている地域に集中的に広報することも可能です。
利用者数はJR東日本の公式サイトから確認できるため、参考にしてみてください。
参照元:JR東日本|各駅の乗車人員 2023年度
法令に違反すると、罰金を支払うだけでなく懲役を受ける恐れがあります。
また、罰則を受ければ企業の信用力が下がり、サービスが購入されなくなるかもしれません。
そのため、法令遵守を徹底しましょう。
以下は、日本鉄道広告協会の判断基準を抜粋したものです。
引用元:公益社団法人日本鉄道広告協会|公益社団法人日本鉄道広告協会掲出基準
不快な表現や他者を誹謗中傷する内容を控えることが大切です。
気づかぬうちに広告の掲載基準に違反して、信用力が落ちてしまう恐れもあります。
駅広告を出稿する際は、法令を一度確認しましょう。
以下5つの項目から、駅広告の成功事例を紹介します。
有名ブランドの事例紹介
地元企業の成功事例
急成長企業による活用例
地方自治体のプロモーション成功事例
駅広告によるブランド認知向上の実例
駅広告を出稿する前に「どういった事例が成功しているのか」をご覧ください。
大手自動車メーカーであるトヨタは、JR立川駅で駅広告による宣伝を行いました。
東京都で車利用率が高い多摩エリアの主要都市として、立川駅が選ばれました。
トヨタは立川駅をジャックする規模の広告戦略を行ったのです。
ポスターに特殊な加工を施し、目に留まりやすいうえに、耐久性にも優れている広告でPRしました。
上記の対策により、トヨタ自動車のブランド力の高さとインパクトのある宣伝を実現しました。
現在は全国にチェーン店を保有している一風堂ですが、最初から有名だったわけではありません。
第1号は地元の広島に店舗を設立しました。
1号店オープンの際に、地元の交通機関である広島電鉄の車体外部に駅広告を設置したのです。
広島電鉄は停留所の間隔が短い路面電車であるため、多くの近隣住民の目に触れました。
1年経つころには、多くの広島市民への店舗の認知に成功しています。
株式会社ティップネスは、横浜市でフィットネスクラブを経営している会社です。
横浜市は多くのフィットネスクラブが混在しているため、新規顧客の獲得が難しい状況です。
そこで、ティップネスは横浜市営地下鉄の各駅で印象的な駅広告を設置しました。
すると大きな反響があり、問い合わせの増加に成功しました。
駅広告により、大幅な会員増加につながったのです。
茨城県日高市は、駅広告により東京都からの移住促進に成功しています。
日高市は、JR東日本と東京メトロの全路線に日高市の魅力を伝える映像広告を掲載しました。
PR動画は天気予報やニュースなどと一緒に放映されていたため、多くの人の目に留まりました。
また車内唯一の映像媒体だったため、たくさんの人の注目を集めることに成功しています。
その結果、東京都から日高市への移住促進を促すことができました。
神奈川県の化粧品メーカーであるラッシュジャパンは、人材確保に悩んでいました。
そこで、JR橋本駅や小田急本厚木駅構内にポスターを設置しました。
インパクトのある駅広告がブランド力を向上させ、応募が殺到したのです。
地域住民に対し、ブランド認知を向上させた代表例として有名です。
駅広告には多くのメリットがあります。
うまく活用すれば企業の認知度が上がるだけでなく、サービスの販売力も高まるでしょう。
広告にはさまざまな種類があるため、適したフォーマットや期間を見極めることが大切です。
実際に、広告を正しく宣伝しないと、費用や時間を無駄にしかねません。
しかし、適切な運用方法でPRすれば効果的に訴求できます。
本記事を参考に、駅広告を活用していただければ幸いです。