近年、デジタル技術の進化がOOH(Out of Home)広告業界にも新しい波をもたらしています。特に、3DデジタルOOH広告とAR(拡張現実)を利用したキャンペーンがグローバル市場で注目を浴びています。今回は最近の気になる事例をご紹介します。
▼3DデジタルOOH広告:「Dancing with the Stars」キャンペーン事例
米国で人気のTVショー「Dancing with the Stars」は、World Trade Center において、巨大な3DデジタルOOH広告を展開しました。長さ100ヤード(約91m)のスクリーンに裸眼3Dの技術を活用したダンス映像で、ブランドメッセージをダイナミックに伝えています。
ただし、公開されている映像ではスクリーンに目を向けている人は少なく、“ニューヨーカーは裸眼3Dに冷めている”というコメントもSNSに投稿されています。このスクリーンは、ビデオ解析による透明性の高いオーディエンス測定が売りの一つでもあり、3Dクリエイティブの視認者数と費用対効果をどう評価したのか興味深いですね。
▼3Dデジタル広告とインタラクティブな広告体験:「Coca-Cola Zero」のキャンペーン事例
Coca-Colaは、3Dスクリーンと連動した自動販売機を設置し、Cokeアプリをダウンロードして賞品を獲得できるインタラクティブなキャンペーンをデンマーク、ノルウェー、フィンランド、ドイツで展開しました。視覚的なインパクトとインタラクティブな体験を組み合わせ、複合的なアプローチを採用しました。
▼OOHとARのコラボレーション:「SkyShowtimeの“POKER FACE”」キャンペーン事例
ヨーロッパのビデオストリーミングサービス「SkyShowtime」は、AR技術を活用し、通行人の「嘘」がオランダの デジタルOOHに表示されるという斬新なプロモーションを展開。新シリーズ「POKER FACE」作品のプロモーションを効果的に行いました。
3Dデジタル技術やARの進化により、OOH広告は革新的な手法として消費者の心をつかむツールとしてますます成長しています。インタラクティブな広告体験の拡充は、視覚的で体験的な要素が強化され、ユーザーとのエンゲージメントが高まります。テクノロジーを上手く活用し、ブランドメッセージを効果的に伝え、ターゲットオーディエンスとの強いコネクションを築くことで、OOH広告は重要な役割を果たしていくことでしょう。