錯視効果を利用して立体に見えるようにクリエイティブを工夫した3DのデジタルOOHがこの2年ほど話題を集めていましたが、最近はオフラインのOOHからオンラインのインスタやTikTokのARエフェクト体験を促進するクリエイティブが増えているようです。
オーストラリアで2003年に結成されたメタルコア・バンド“Parkway Drive パークウェイ・ドライヴ”は、4年ぶりの新作アルバム『Darker Still/ダーカー・スティル』発売と英国ツアーのプロモーションで、Darker Stillの「アイアンヘッド」エンブレムをClear Channel UKのOOHに特殊な立体物で施してロックの震源地といわれるロンドン南部ブリクストンで公開、QRコードをスキャンすると、「アイアンヘッド」のインスタレーションがInstagram経由でAR体験できたり、最新アルバムを聞くことが可能になります。
インスタグラムのARフィルターは、「アイアンヘッド」エンブレムのターゲットトラッキング、平面トラッキング、顔を認識する一般的なARエフェクトが用意されており、新作アルバムのジャケットやロンドン市内のデジタルOOHなど複数のメディアフォーマットにまたがる幅広いキャンペーンをサポートしているみたいです。
Darker Stillのミュージック・ビデオの世界観がOOH+ARで体験できる面白い試みですね。
OOHをスキャンしてTikTokキャンペーンに参加を促進する事例では、ロンドン発祥のコスメブランド“Rimmel リンメル”が、平面裸眼3DとQRコードからTikTokのユーザー作成コンテンツまでシームレスに実現しています。
デジタルOOHの裸眼3Dは、通常はコーナースクリーンの錯視効果を利用しますが、“Rimmel リンメル”マスカラのキャンペーンは、ロンドンで多くの買い物客が通行する2ヶ所の平面スクリーンを活用したようです。
QRコードをスキャンしたTikTokのARエフェクトは、日本からは利用できないようですが、クリエイティブスタジオの英国Tommyによる紹介動画はこちらから見ることができます。
インタラクティブなOOH、体験を促進する3D OOH、ARとOOHの組合せなど、伝統的なOOHを、広告主や広告会社と一緒に費用対効果の高い革新的なOOHへと取り組んでいきたいと思います。